平成24年度(2012)実施課題

実証1

課題名・産業用バッテリーのリユースビジネス実証試験

代表者:株式会社西日本エイテック 歌田 光典

過去2年間にわたり一般課題として主に容量回復メカニズムや性能評価法についての検討および,事業化に向けた実証試験フィールドの開拓について研究を進めてきた.その結果,株式会社中電工で利用されている高所作業車(約300台)に搭載されている鉛蓄電池のリユース試験の実施が可能となったため,H24年度ではこの事例ついて実証試験を行う.
対象となる作業車は280Ahの蓄電池を24個搭載しており,メンテナンス時に容量低下が認められたものについて西日本エイテックにおいてリコンディション処理を施し,性能検査をとおったものについてはリユースを行う.また,部分的に不良が見つかった場合はセル単位での組み替え等も実施しリユース率の向上を目指す.
またリユース電池にタグ付けを行って利用状況の追跡をすることで利用状況と故障率などの相関を統計的に調べLCA評価等事業化の際に他社と差別化を行えるような手法について検討する予定である.
これまで実施してきた基礎的研究に関しては基本的には別の課題と考えており,得られたデータをどのように活用できるかを考慮しながら並列で進める予定である.

一般1

課題名・製紙工場における難分解性余剰汚泥削減プロセスの開発

代表者:県立広島大学生命環境学部 西村 和之

概要:過去2年間にわたり一般課題として主に容量回復メカニズムや性能評価法についての検討および,事業化に向けた実証試験フィールドの開拓について研究を進めてきた.その結果,株式会社中電工で利用されている高所作業車(約300台)に搭載されている鉛蓄電池のリユース試験の実施が可能となったため,H24年度ではこの事例ついて実証試験を行う.
対象となる作業車は280Ahの蓄電池を24個搭載しており,メンテナンス時に容量低下が認められたものについて西日本エイテックにおいてリコンディション処理を施し,性能検査をとおったものについてはリユースを行う.また,部分的に不良が見つかった場合はセル単位での組み替え等も実施しリユース率の向上を目指す.
またリユース電池にタグ付けを行って利用状況の追跡をすることで利用状況と故障率などの相関を統計的に調べLCA評価等事業化の際に他社と差別化を行えるような手法について検討する予定である.
これまで実施してきた基礎的研究に関しては基本的には別の課題と考えており,得られたデータをどのように活用できるかを考慮しながら並列で進める予定である.

一般2

課題名・果汁残渣の有効利用

代表者:有限会社峰和 峰松 和作

概要:広島県は柑橘産業が盛んで、特にレモンは全国生産の60%を占めている。 柑橘は生食のほかか加工用としても多く供されている。 加工の1例として、柑橘を搾り果汁が生産されている。 其の果汁残渣は殆どが産業廃棄物として取り扱われている。
果汁残渣の中の果皮には生体の代謝系に非常に役に立つ機能性成分が含まれており、其の効能に関して学術報告書、雑誌、新聞などに多くの報告がある。 機能性成分としてはポリフェノールの1種であるフラボノイド等が含まれている。
果汁残渣中の柑橘果皮をそのまま機能性食品として利用された例は見当たらない。 このたび先ずドッグフードに応用したい。
期待される効果としては、ドッグのメタボ対策、体臭、口臭の低減、糞尿臭の低減などがある。
本研究は産業廃棄物である果汁残渣を使用し、こうした機能性ドッグフードの開発を行うものである。

一般3

課題名・カキ筏の廃竹・隣地残材竹を原料とした難燃性薄物パーティクルボードの製造技術

代表者:ジェイズコーポレーション株式会社 長瀬 真子

概要:「カキ筏の廃竹」、「隣地残材の竹」この2点を原料にフライアッシュ・リサイクル石膏・消石灰等を混ぜ、密度0.79以上を維持した状態で、MDFに近い表面性を持つ、4mm未満の厚みでの難燃機能を持つ薄物パーティクルボードの製造技術を確立する。基礎的な難燃薬剤の改良・難燃薬剤を使用した試作品製作を林業技術センターで実施し、竹原工業㈱は、フライアッシュ・リサイクル石膏・消石灰と難燃薬剤を混合した試作品作成及び硬度計測を行う。ジェイズコーポレーション㈱は、竹原工業㈱の粉砕機及び製造設備を使用し各パルマンの粒子量調査を行い、効率良く表面を形成する竹粉を得る方法を研究する。この全ての技術を利用し、コーンカロリーメーター試験のデータを元に、販売可能な物性を持った試作品での防炎認定を取得し、更に上の難燃認定基準クリアを目指す。難燃性試験提出用の「実機製造パーティクルボード」の製造を来年度に予定する。

一般4

課題名・廃ガラス発泡体の農業・園芸分野への適用

代表者:株式会社こっこー 中平 隆俊

概要:広島県内のガラス瓶等の廃ガラス処理は、循環型社会構築の課題の一つであり、再生製品である廃ガラス発泡体(製造:株式会社こっこー)の無機質かつ多孔質(超軽量)という特徴に着眼した新規用途開拓を行い、循環型社会の一助を目指す。
具体的には、廃ガラス発泡体の物理的・化学的特性を解明するとともに、農業及び園芸用培地への適用性を検討し、自社による事業化も勘案し、その利用技術を開発していく。
なお、今年度については、昨年度選定した廃ガラス発泡体の規格及び粒径について、更なる絞り込みを行い、小規模及び中規模栽培実験を推進する。
また、この廃ガラス発泡体を使用した培地において適正な灌水方法・施肥方法等の栽培管理技術および雨水の利用を含めた、栽培システムの構築を目指す。

一般5

課題名・建設汚泥リサイクル資材の新製品の開発と利用方策の検討

代表者:丸伸企業株式会社 中野 貴文

概要:平成23年度に実施した研究は、建設汚泥リサイクル製品の利用促進に向けての効率的な対策等について、調査、検討を行った。研究の結果、新たな建設汚泥資源化物としてドレーン材の利用の可能性があることが分かった。
平成24年度の研究では、ドレーン材の開発に必要となる基本的な物性値等の基礎データが不足していることから、室内実証実験を行い、基礎データの収集を行う。基礎データの収集は、建設汚泥の含水比や添加剤の種類、添加量等を調節することにより数ケースの試験体を作成し、様々なケースの実験結果を整理及び解析することにより行う。
また、基礎データの収集後は、実際に土木資材を利用する建設業者数社に対してヒアリング調査を実施し、室内実証実験によって試験的に製造された商品の利用の可能性について明らかにしていく。

一般6

課題名・廃タイヤ乾留炭化物のポーラスアスファルト舗装材への有効利用

代表者:株式会社米倉社会インフラ技術研究所 米倉 亜州夫

概要:廃タイヤ乾留炭化物をアスファルトに添加することによって、乾留炭化物の70 ~90%を占めるカーボンブラックの架橋効果と紫外線遮蔽効果を発揮させ、ポーラスアスファルト舗装の長寿命化を図り、廃タイヤ乾留炭化物の有効利用を図る研究を行う。
 ポーラスアスファルト舗装は空隙率を20%まで高め、雨天時路面の排水性を高め、車の走行安全性を高めたり、騒音防止効果を高める事が出来るため、急速に普及してきている。しかし、空隙率が高いため、通常の舗装より弱く、寿命が短い。廃タイヤ乾留炭化物をアスファルトに添加することによって、上記の2つの効果により長寿命化が図れる。廃タイヤ乾留炭化物は純粋のカーボンブラックの1/10程度の価格で得られ、廃タイヤを燃やさないので、二酸化炭素の排出削減にも貢献出来、環境改善に役立つ。いままで、車のドアシール用ゴム乾留炭化物を用いたポーラスアスファルト舗装については、試験施工に至るまで研究してきているが、廃タイヤ乾留炭化物についてはこれから研究を始める。

一般7

課題名・汚染土壌・汚泥固化工法にて封じ込め措置の技術研究

代表者:大道建設株式会社 川井 雅広

概要:現在、産業廃棄物特定施設として該当する土地で、土壌汚染されている箇所は、全国で30万箇所を超えているといわれている。その現状を鑑みると、土地所有者にとって土地資産評価の減価要因になりうることから、土地所有者が汚染土を取り除き、最終処分場へ処理することが必要となる。
その為には、膨大な費用がかかり、また最終処分場も遠隔地にあり、陸上輸送や海上輸送に頼らざるを得ない状況の中、費用負担も倍増する。また、汚染土をセメント工場で処理し、セメントの原料として処理されてはいますが、その費用負担も大きいものがある。 そこで、本提案研究事業では、汚染土壌をその場所で場外へ運び出さず、固化工法で封じ込め措置をすることにより、事業主の費用負担の軽減や、最終処分場の延命策、並びにセメント会社への負担の軽減、海上輸送費や陸上輸送費などの大幅なコスト軽減を目的とする。更に、輸送機関を利用しない分、本来そこから発生されるであろう、CO2の削減にも寄与する。ひいては問題を抱えている土地所有の土地の活性化につながり、社会貢献できると考えられる。

一般8

課題名・小型焼却炉廃熱利用に関する研究:熱交換器及び利用システムの開発

代表者:株式会社カンサイ 川本 義勝

概要:本研究では小型焼却炉から熱を回収し、「熱回収施設設置者」に認定されるような装置の開発、利用システムの設計に必要なデーターを得る実験を行う。

・研究実施場所   ㈱カンサイ 産業廃棄物焼却炉
・研究方法   上記焼却炉、2次燃焼後に熱交換器の小型モデルを設置する。
          空気温度、排ガス温度、空気量等から装置設計に必要なデータを得る。
          同時に熱交換器の表面観察等を行うことにより材質を評価し、装置材料の選定を行う。
・実用化モデルの検討 得られたデータを基に、熱回収利用システムのモデルについて検討する。

一般9

課題名・廃棄物焼却炉の廃熱利用に関する研究

代表者:県立広島大学生命環境学部 西村 和之

概要:H23年度に導入した機材の動作確認を行い、特に熱量計測部分等の検証の後に夏場のイチゴ栽培を行い、下記についての実データを収集する事で廃熱の有効利用のシステムを確立する。
①設置した温水焚吸収冷温水機等からの冷温水を試作したビニールハウスを循環することにより、焼却炉における焼却炉量と水冷壁供給冷水量の適正量を把握し、供給水量、水温等熱収支計算に必要なデータを把握し、一定温度帯の冷温水供給システムを確立する。
②焼却炉休止時の貯水タンクの加温によるボイラー使用するA重油が熱量の30%を超えない運転技術を確立する。
③温水焚吸収冷温水機からの冷温水をビニールハウスに循環させ、ハウスの内部温度を15~25℃の一定温度を維持する運転条件を検討し、焼却炉から廃熱利用システムを確立し、廃棄物熱回収施設設置認定を受けるための諸条件を検討し、確保するための基礎的技術を検証する。

一般10

課題名・過熱蒸気を利用した廃プラスチックの油化技術開発

代表者:株式会社センタークリーナー 大濱 正歴

概要:廃プラスチックのリサイクルにはサーマルリサイクル、マテリアルリサイクルやケミカルリサイクルが行われているが、ケミカルリサイクルは廃プラスチックのリサイクル率が3%であり、リサイクル技術としてもあまり行われていない。ケミカルリサイクルの中で油化技術は廃PP,PE,PSが対象であり、廃プラスチックの分別処理が必要であり、油化技術の大半がバッチ式であり、生成油も重質油の割合が多く、またワックス分が多く、熱効率が悪い等の欠点があり、油化技術はあまり行われていない。
㈱リサイクルエナジーは、「廃プラスチックの接触分解および分解装置」の特許を(財)北九州産業学術推進機構から実施許諾を受けている。この特許は、従来の油化技術の欠点を克服し、廃PP,PE,PSだけでなく、廃PVC,PETが10%程度混入しても油化を可能し 、軽質油(ナフサ、軽油)の割合が多く、ワックスを含まない生成油が生成できる技術であり、石油製品が高騰している現在では、要望の有意義な技術である。
今回本特許を活用し、廃プラスチックの接触分解装置を試作し、触媒の種類と添加量、反応炉内の温度、ガス化条件等を検討し、廃プラスチックの油化技術を確立する。この技術により、従来リサイクルされていない廃プラスチックのリサイクル可能となり、廃プラスチックのリサイクル率の向上に寄与できる。

一般11

課題名・LPガス用FRP容器のリサイクルに関する研究

代表者:中国工業株式会社 細川 光一

概要:従来のLPガス用容器は鋼製で重く、運搬に大きなエネルギーが消費されている。現在、日本では業界団体と行政とでFRP製のLPガス用容器の技術基準化が進められており、近い将来広く市場で流通することが計画されている。FRP製容器は軽量で運搬し易い等の優れた性能を有している一方、使用後の適正処理技術はなく普及の大きな障害となることが予想されている。
本研究では、FRP製LPガス用容器を可溶化処理し、可溶化されたプラスチックは循環溶媒・化学原材料あるいはエネルギー資源として再利用すると共に、回収したガラス繊維を素材原料として再利用する技術を開発する。本研究で開発された技術が実用化されれば、FRP製LPガス用容器をほぼ完全にリサイクルすることが可能になり、資源の有効利用に貢献すると共にFRP製LPガス容器の普及に大きく貢献することが期待される。なお、この技術は既存のFRP製品にも適用の可能性が高く、当社の既存製品である飼料タンクやサイロのリサイクルに反映したいと考えています。

一般12

課題名・メッキ廃水からの金属回収技術

代表者:協同組合福山金属工業センター 株本 宗樹

概要:福山金属工業センターでは,組合員企業から排出されるメッキ廃水等をアルカリ凝集沈殿処理により,廃水濃度を下水道排除基準以下に低減して福山市下水道に投入している。また,発生する汚泥は,銅,ニッケル,クロム等の金属類が多く含まれているが,多種多様な金属や無機物が混在するため,リサイクルができないのが現状である。現在,汚泥は(財)広島県環境保全公社箕島処分場に埋め立て処分している。
本研究では,昨年度,廃水に含まれる金属の有効利用を目的として,汚泥及び廃水の分析調査を行い,銅,ニッケルの各第1水洗槽廃液から銅,ニッケルを各沈殿物として回収することができた。また,銅,ニッケルの各含有沈殿物の受け入れ先企業を調査し,組成によっては受け入れ可能な企業があることがわかった。
今年度は,最終処理汚泥中の銅含有率を上げる目的で,クロム,亜鉛の各第1水洗槽廃液からの回収方法を確立する。また,めっき浴から排出される濃厚廃液からの回収方法を確立する。さらに,現状では引き取り条件を満たしていないニッケルについて,回収方法を確立する。

一般13

課題名・新規硫化物法による高濃度排水からの金属の回収

代表者:㈱山陽レック 中川 明雄

概要:高濃度重金属排水の処理後に生成するスラッジには有価金属が多量に含まれているが、採算性の問題からそれらの有価金属は回収されないまま最終処分場に埋め立てられてきた。しかしながら、近年、環境問題や資源問題の観点から、リサイクルが求められるようになってきている。そこで本研究では、既往の処分法の課題を解消した新規硫化物法(NSプロセス)を技術導入することにより、高濃度重金属排水からの有価金属回収(それに伴いスラッジ量の低減)の事業化を目指す。昨年度レンタルした装置は高価でかつ反応容器が2 Lしかなかったので、20 L程度の反応槽を持つ装置を製作し基礎検討を行う。対象金属はクロム、チタン、鉛、ヒ素、亜鉛、カドミウム、スズ、銅、ニッケルである。複数の金属が入っている溶液あるいはキレート剤を含むものに関して実験を行う。また凝集剤の影響についても検討を行う。ガスセンサーの代わりにORPによる終点判別ができないかについても検討する。

一般14

課題名・自動車用モーターに含まれる銅等金属類のリサイクル技術の開発

代表者:㈱荒谷商会 荒谷 修

概要:継続研究を行うにあたって、今年度は大型および中型に絞り込む。 (1) ハイブリッド車の動力用モーター等はリサイクル効果が大きいことが分かったので、引き続き設備の研究を行う。発電機のステーターはプレスによりアルミケースを破断することが効率的なので今年度はプレス機械を導入したい。ローターの解体にも役立つ。銅線の切断は23年度に導入した原理試作機を改良することにより、実証に向けての研究を行う。
(2) 中型のモーター類については、銅線の切断の問題を解決する。ブロワーモーターなど、プラスチックファンやステーが装着されているものについては(1)で導入するプレス機や昨年小型モーター用として導入したトルネード破砕機を用いて破砕・分別の研究を行う。プラスチックは冷間脆性を生かした破砕が効果的なので大学の指導のもとに研究を行う。
平成24年度は次に実証研究にステップアップするための基礎を固めなければならない。上記項目に共通するものとして、人件費vs設備費を勘案した収益性の研究を行う。

一般15

課題名・キュポラダストからの迅速亜鉛成分回収プロセスの開発と低コスト化

代表者:ヨシワ工業株式会社 細川 順司

概要:自動車製造で使用された亜鉛メッキ鋼板のプレス屑はキュポラ炉で溶融させることで銑鉄鋳物へとリサイクルされている。このキュポラ炉からは亜鉛, 鉄, ケイ素などから成る粒子状物質が排出され、集塵機で捕集される。このため、集塵ダスト中の亜鉛濃度は20~30%であり、廃棄物として優良で処理されている。しかし、亜鉛濃度を50%以上とすることで有価の亜鉛原料として利用することができる。
 前年度には、この集塵ダストから亜鉛成分を濃縮・回収する手法を提案した。即ち、窒素雰囲気下で集塵ダストとカーボンの混合物を還元熱処理し、金属亜鉛を回収するプロセスを提案した。しかし、本プロセスは長時間の処理時間と高温熱源, 還元雰囲気が必要である。
 そこで、本プロセスへのキュポラ炉排熱の利用と固気接触効率の向上を実現し、迅速反応化と低コスト化を成し遂げ、キュポラ炉プロセスに改良した本プロセスを適用することを目的とする。

一般16

課題名・小型電気電子機器等のリサイクルシステムに係る調査研究

代表者:一般社団法人広島県資源循環協会 小型電気電子機器リサイクルシステム検討協議会 櫻河内 泰徳

概要:「使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律案」が24年3月9日閣議決定され法制度化が進められている。広島県ではこれらの動向を受けて、23年度に市町の回収量等の実態調査を行い、24年度 には 東広島市、呉市において回収・中間処理・精練等の課題の抽出及び 解決施策等についてモデル事業を実施することとしている。
そこで、(一社)広島県資源循環協会の「小型電気電子機器リサイクルシステム検討協議会」では、この法律に基づく認定業者を目途とし、広島県のモデル事業とは別の回収施策を検討するため、マーケティング調査の一環として家電量販店(県とは別企業)や各種イベントに回収 ボックスを設置・回収し、この回収に係る諸課題について検討するとともに、回収家電の種類、回収 量等の結果に基づく統計解析等により、回収家電の種類、回収量の推計や回収方法の効果等について調査研究を行う。
また、回収した小型電子機器等の中間処理については、県参画企業以外の当協議会構成企業において、効率的な手選別、機械破砕・機械選別等を実践検討するとともに、精練企業についても、幅広く受入れ先等を検討する。
 なお、今後、県のモデル事業を含め、当該リサイクル制度が確立すれば、新たな事業化の展開、更なるリサイクル技術等の向上について調査研究していく必要がある。 

一般17

課題名・廃棄物管理のための放射性物質検知システムの開発

代表者:一般社団法人広島県資源循環協会 川本 義勝

概要:3.11震災を受けて金属スクラップ以外にも瓦礫など様々な廃棄物が広域的に移動することが想定されるが、その受け入れには放射線の迅速かつ適切な測定が不可欠であり、安全性を確保した上での再資源化や中間処理・最終処分が求められている。
現在、トラックの荷台に載った金属スクラップ中の放射性物質を測定する装置が市販されているが、瓦礫や土壌の場合は遮へい性(例えば土壌では10cmで74%、コンクリートでは79%)が高く、金属スクラップと同様な測定では過小評価となる可能性が高い。そのため廃棄物種に応じた放射線の測定システムを開発する。